2009年6月2日火曜日

「金融数理の基礎」中間試験採点コメント(速報2)

略解と採点方針はイントラネットにアップしておきました。

「金融数理の基礎」の中間試験は25名が受験しました。

全体の採点&第1回見直しを終えました。だいぶ甘めに評価したつもりです。

平均点は問題別に
 問題1:22.2点(/25点)
 問題2:15.6点(/25点)
 問題3:8.3点(/20点)
 問題4:15.4点(/30点)
となっており、全体の平均点は 61.6点(/100点)でした。
去年の中間試験の平均が71.6でしたので、10点低下したことになります。

問題3(3)があったので、満点はとりにくいとは思いましたが、全体的に難易度を上げたつもりはありませんでした。時間が足りなかったでしょうか?

最高点は87点(1名)、80点台が5名です。

現状の成績評価法だと、期末試験での挽回が厳しい人が少なくないので、
期末試験でリベンジできるように評価法を少し変えようと思います。
それについては次回に授業で説明します。


いくつかコメントしておきます。

問題1は7割弱の人が全部正解していました。(整数または分数で答えよという指示でしたが、小数で答えた人がけっこういました。減点も考えましたが、そんなことで減点していたら大変なことになるので、大目にみました)。(1)と(3)を間違えている人がいました。以前から出しているパターンの問題ですので、基本的に答えが正しいかどうかで判断しています。

問題2は例題1.3.2とマルコフ過程を絡めた問題。
(1)は8割くらいの出来。(2)はきちんと出来ている人はごく少数。fやgが登場していれば多少点数をあげました。(3)もきちんと正しく表現できている人は半数くらい。微妙なミスも減点は少しにしたつもりです。(4) はそこそこ良くできていました。答えが違っていても、計算すべき式が正しい人には多少点をあげました。

問題3は教科書38~39ページにかけての記述を参考に作成しました。
(1) は劣マルチンゲールが正解ですが、「優マルチンゲール」という誤答が比較的多かったです。あと「マルチンゲール」という解答も少しありました。
(2) 本当の意味で正解と見なせるものはごくわずかですが、多少の式変形の飛躍や変な表現については大目にみました。「適合性」に触れていないものは1点だけ減点しました。
(3) 今回の最難問だと思いますが、誰もできていませんでした(惜しいという人が1名)。ただ、否定に関する問題は出すと言っておいたはずなので、もっと正解に近い解答が多いことを期待しましたが・・・

問題4 は、2章の練習問題9を少し変えて出しました。過去にも同様の問題を出したことがあります。
2割強の人が全問正解していました。逆に手つかずの人も含めて3点未満という人が3割強いました。
前から順番に解かずに問題4に先に手を付ければもう少し点を稼げた人もいると思います。

(1) は4つの確率を足して1 になるはずなのに、足して2になるような解答をしている人が多少いました。
あとは(2) (3) で少し計算ミスが見られましたが、手を付けていた人は全体的に点をとっていました。
細かいチェックを改めてしますので、平均点や得点分布は多少変わるかもしれません。

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