2010年12月22日水曜日

研究覚え書き

* Project-O:採択の連絡。これから手直しなどの作業が発生するが、一区切り。

2010年12月20日月曜日

研究覚え書き

研究メモはしばらく空いてしまった。
依頼講演や原稿のこともあって新たな研究の方向性を模索中。

  * Project-AM:とりあえずこれまでのプロジェクトは終了。新しいプロジェクトに移行。まずはデータをよく眺めてみて、比例ハザードモデルの推定でもしてみるか。
  * Project-CVA?: 依頼原稿もあるので、文献をいろいろと漁る。デリバティブ市場のことをよく知らないと、このテーマに乗っかっても迫力が出ないと思われる。ただ、きちんとcatch-upしておかないといけないテーマでもあるし。
  * Project-O:採択まであと一歩という感じ。
  * Project-Ya:投稿論文のreviewはまだ返ってきていない。
  * Project-Yu:共著者が投稿してくれた。まだ査読者を探している状況のようだ。新プロジェクトについては未定。

あと、いくつかテーマについて考え中。

2010年12月17日金曜日

第10回レポートの講評

第10回目の課題レポートを1次チェックしての講評です。

前回と同様に、計算問題は答えがあっていて、その前に計算式が書かれていれば○としてあります。
全体的に良くできている人が半数くらいで、残りの人は冬休みに要復習という感じです。

問1 (1) は皆できていました。
(2) は少し計算ミスの人がいました。
(3)は何を計算すべきか分からなかったと思われる人が少なからずいました。
Ωの世界で言えば、 X(ω) ∈ [-10,3.5] となるような ωだけを考えればよく、結果的に集合 {1,5,6} 上で(2)と同様の計算をすればよいということです。
授業で紹介した∫ 記号を使った一般的な積分の関係式に囚われすぎている人もいましたが、演習でやるのは高々分数の加減乗除で計算できる期待値です。
どういう集合の上で「確率変数の値×その値をとる確率」を考えて和をとればよいかというように素朴に考えてほしいところです。
(4) は計算ミスも見られましたが、大半の人はできていました。

問2 (1) は数名を除いてできていました。
(2)  1_{1,2,3,4,5}(ω) + ω1_{6,7,8,9,10}(ω) という解答もあり、X(ω) の表現としては間違いではないのですが、単関数ということを明確にして、Xという変数によってΩが{1,2,3,4,5},{6},{7},{8},{9},{10} と分割されることを意識するためには、面倒であっても解答例のような表現で考える方が無難に思います。
(3) (a) E[X|F_X] = E[X] と解答してしまった人がいましたが、X は F_X 可測なので、答えは X そのものになります。
(b)(c)(e)(f) は何かしら計算を必要としますが、多くの人はきちんと計算できていました。ただ、全滅に近い人もいましたので、Excelの解答例などを見て計算方法を確認しておいてください。

いずれにしても、この演習問題のような形式で条件付き期待値の理解を確認する問題は期末試験に必ず出題します。

「金融数理の基礎」第11回フォロー

今回の配付資料および前回演習問題の解答例イントラネットアップしておきました。

(受領確認)第10回レポート

第10回の課題レポートを提出されたIDを確認のため掲示します。

適宜、この記事は更新していきますので、提出したはずなのに自分のIDが
無いという人は、早めに中川に連絡ください。

12/17 21:30 時点の提出者:

IM10F005, IM10F006, IM10F011, IM10F013, IM10F014, IM10F016
IM10F019, IM10F021, IM10F022, IM10F024, IM10F025, IM10F029,
IM10F030, IM10F031, IM10F033, IM10F034, IM10F037, IM10F039

2010年12月13日月曜日

12/17(金)「金融数理の基礎」第11回:確率論(条件付き期待値、マルチンゲール)

次回は年内最終回。条件付き期待値の残りとマルチンゲールについて触れます。

準教科書の7.4節の7.4.1項の続き~7.4.2項の内容に触れます。
(前回触れられなかった5.4.3項にある条件付き期待値の幾何的イメージにも言及したいと思います。)

* 条件付き期待値の性質(前回の配付資料に載せていたものに言及します)
* 条件付き期待値の幾何的イメージ
* マルチンゲール、優マルチンゲール、劣マルチンゲールの定義、およびそれらの簡単な例

*( 時間があれば) Doob分解、離散時間版確率積分(マルチンゲール変換)

という流れで進めたいと思います。

2010年12月11日土曜日

第9回レポートの講評

第9回目の課題レポートを1次チェックしての講評です。

全体的に計算問題は答えがあっていて、その前に計算式が書かれていれば○としてあります。
(答えが偶然に合うことは考えにくいので、答えが正しければある程度適切な議論ができていると見なしました)

問1 (1) はほとんどの人ができていましたが、出来なかった人は要確認です。
(2) は2^4 = 16個でよいのですが、(3)(4)を解くことを考えると、具体的に16個書きだしてほしいところです。具体的に16個書いていた人は皆きちんとできていました。{1},{2,3},{4},{5,6} の補集合だけを考えて10個の人もいましたが、1},{2,3},{4},{5,6} からできる和集合も要素になることも要請されます。

また、2^4 個の要素をもつ理由を考えて(思い出して)ください。

(3) (4) は結果が正しくても議論が不完全な人が少なからずいましたので、そこは注意をしています。

(3)はF-可測でないという答えなので、論理的には逆像がFに含まれない反例を1つ示せば十分です。
(4) はF-可測であるという答えなので、{0,1,9} の全ての要素について1点集合の逆像がFに含まれることをいう必要があります。
(5)は計算ミスもややありましたが比較的よくできていました。1- P({5,6}) でも求められます。

問2 は独立性を適切に使えるかどうかがポイントです。その意味で出来不出来が分かれました。
授業できちんと説明できませんでしたが、解答例を参考にして復習してください。
結局は、
(2つの集合の「共通部分」の確率) = (それぞれの集合の確率の積)
という形の式を作るということがポイントです。

確率変数の独立性の場合は、確率変数がどの値をとる場合で考えるかで何通りも式ができますが、
本質的には同じ結果になるので、1つのパターンで考えればよいです。

2010年12月10日金曜日

「金融数理の基礎」第10回フォロー

今回の配付資料および前回演習問題の解答例イントラネットアップしておきました。

(受領確認)第9回レポート

第9回の課題レポートを提出されたIDを確認のため掲示します。

適宜、この記事は更新していきますので、提出したはずなのに自分のIDが
無いという人は、早めに中川に連絡ください。

12/10 21:30 時点の提出者:

IM10F005, IM10F006, IM10F011, IM10F013, IM10F014, IM10F016,
IM10F019, IM10F021, IM10F022, IM10F024, IM10F025, IM10F029,
IM10F030, IM10F031, IM10F033, IM10F034, IM10F035, IM10F039

2010年12月7日火曜日

12/10(金)「金融数理の基礎」第10回:確率論(期待値、条件付き期待値)

次回は期待値、そして条件付き期待値について触れます。

準教科書の4.7節の4.7.1〜4.7.3項までと7.4節の7.4.1項までの内容に触れます。
5.4.3項の幾何的イメージにも言及したいと思います。
(予習用資料をイントラネットにおいてあります)

* 確率測度による積分と確率分布による積分
* 期待値
* 条件付き期待値の定義とそのイメージ
* 条件付き期待値の計算

という流れで進めたいと思います。

条件付き期待値を「確率変数」として理解するということがポイントになります。

2010年12月3日金曜日

「金融数理の基礎」第9回フォロー

今回の配付資料および次回以降の予習用資料をイントラネットにアップしておきました。

例題の解説が、だいぶ駆け足になってしまったので、補足しておきます。
(2)については、次のような表をつくって考えると分かりやすいかもしれません。


また、(4)で独立性の条件を使うところでは、
P((X-3)^+ = 1, (Y-2)^+ = 1) = P((X-3)^+ = 1)×P( (Y-2)^+ = 1)
以外にも、
P((X-3)^+ = 1, (Y-2)^+ = 0) = P((X-3)^+ = 1)×P( (Y-2)^+ = 0) ,
P((X-3)^+ = 0, (Y-2)^+ = 1) = P((X-3)^+ = 0)×P( (Y-2)^+ = 1) ,
P((X-3)^+ =0, (Y-2)^+ = 0) = P((X-3)^+ = 0)×P( (Y-2)^+ = 0)
も成立します。

ただ、未知数が2つに対して、本質的に異なる2つの方程式が得られれば十分なので、最初の条件だけを使いました。

確率空間と実数をつなぐ「確率変数X」、確率空間と[0,1]区間をつなぐ「確率測度P」の図の説明が分かりやすかったという声をもらいました。かなりイメージに頼る説明でしたし、いろいろと気をつけなければ点の説明を省いたりもしています。
ただ、実際に我々が観測できるものは、抽象的な空間の「神様のサイコロの目」ではなくて、それが確率変数を通じて実数上に表現されたもの、という基本的なイメージを持っていると測度論に基づく確率論を導入する意味が少しは分かりやすくなると思います。

次回は条件付き期待値ですが、そこでも同様のイメージで説明したいと思います。

2010年12月1日水曜日

12/3(金)授業前の中間試験解説の実施について

12/3(金)の「金融数理の基礎」授業本編は20:00~ですが、1限の沖本先生の授業が休講であり、第3講義室の経営法務の授業も休講のようです。

授業本編で中間試験について触れる時間はほとんどありませんので、
授業前 19:00~19:50 に、第3講義室で「『金融数理の基礎』中間試験の解説」をしたいと思います。
(現時点では、教室が使用できるよう確認中です)

もちろん、希望者だけ参加してください
#解説に出席したからと言って中間試験の点数が上がるわけではありませんが、私の解説と返却された答案を比べて、この部分は加点してもらえるかも…と気づくかもしれません。

19:00 に第3講義室に下りていきます。そこで一名でもいれば、解説を始めます。
(誰もいなければ中止して部屋に戻ります)
どの問題を解説するかは、参加者の希望を聞いて決めます。

また問題や解答例を配付したりはしません。