2012年4月25日水曜日

ファイナンシャル・リスク・マネジメント【第4回に向けての課題】

2012年4月17日火曜日

ファイナンシャル・リスク・マネジメント【第3回に向けての課題】


2012年4月11日水曜日

4/17(火) 「フィナンシャル・リスク・マネジメント」第2回:Chen et al.(2007) #1

第2回と第3回では、


  Chen, L., D. A. Lesmond, and J. Wei, “Corporate yield spreads and bond liquidity,” 
The Journal of Finance, 62, 119-149 (2007)


を扱います。



第2回では、同論文の§1 の部分を中心に、以下の予習課題の3つの問いに関連して

  • LOTモデルの全容の理解
  • そもそも流動性リスクをどうとらえるとよいか
  • 対数尤度関数の導出過程の理解

といった内容を中心に、学生の皆さんとのQ&A、ディスカッション、私からの解説を行いたいと思います。

第3回では、同論文の§2~§4で提示されている重回帰モデルのいくつか、およびAppendix の the unobserved "true" bond return のモデルの根拠づけ、を主たる題材にしようと思っています。



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Chen et al.(2007) に関する以下の課題について、
第2回(4/17)の授業までに自分なりの解答を用意してくること。


なお、「(★レポート)」がついた課題については、A4サイズ縦で横書き1ページ以内に解答をまとめて、PDFファイル(推奨)またはWordファイルの形式で、受付期間中にイントラネットを通じて必ず提出すること。




【問題1】 (★レポート) §1 Liquidity Measures の2番目のパラグラフ(P.122の下段)に、
"The LOT measure is a comprehensive estimate of liquidity ..."
というセンテンスがある。
この "LOT measure" とは具体的にどのような流動性リスクの尺度であるかを、自分の表現で分かりやすくまとめて説明せよ。
※該当部分の翻訳や単なる数式の羅列の説明を要求しているわけではない。




【問題2】 この論文では流動性リスク尺度として、上記のLOTの他に Bid-Ask Spread, Percentage Zeros が分析のために導入されている。この3つ以外に、(対象資産を問わず)流動性リスク尺度として定義されているものや、流動性リスクの代理変数として用いられているものを他の文献(日本語のものも含めて)調べて挙げてみよ。




【問題3】 数式番号(4) は、LOTモデルにおける対数尤度関数であると説明されている。このモデルにおける尤度の意味を考えたうえで、 数式番号(4) で表された対数尤度関数の導出過程を説明せよ。



2012年4月10日火曜日

FRM 第1回フォロー

授業でも触れたように、今学期は授業フォロー等の情報は イントラネットに集約していこうと思います。

第2回目に向けた課題(レポート問題含む)および第1回授業のフォローコメントをFS-授業資料2012のレポートおよび掲示板にアップしてありますので、そちらを確認してください。

2012年4月5日木曜日

書籍紹介:Model Risk

授業で扱う予定はありませんが、FRM受講者向けに以下の書籍を紹介しておきます。
ICS図書室にもリクエストしてあります(まだ一橋大学図書室HERMESの検索では出てきません)。

Massimo Morini, 
Understanding and Managing Model Risk: A Practical Guide for Quants, Traders and Validators,
The Wiley Finance Series (2011)


Understanding and Managing Model Risk: A Practical Guide for Quants, Traders and Validators (The Wiley Finance Series)

 「モデルリスク」というとかなり限定的な話題のように思えますが、実際にはファイナンスの広範なモデルを取り上げられており、モデルリスクというものが、いろいろなところでいろいろな形で浮かび上がっている状況に気づかされます。
 3章の途中までざっと読みましたが、ファイナンスのモデルの特徴と限界について、最近の金融危機をふまえつつ、実データや簡単な例をもって明らかにしていき、適正でないモデルを使うことの危険性と対処法についても言及しています。また、そうした議論を通じてファイナンスの知識やリスク概念を整理するという形式がところどころで使われており、ファイナンス理論のサブテキストとしても使えると思います。
 ただし、入門書としては使いにくいと思われます。他のファイナンスやリスク計量のテキストを勉強したことがあれば、違った角度でファイナンス理論やリスクマネジメント理論を眺めることができて、きわめて有用だと思います。

※個人的に、このテキストの私的勉強会に何回か参加させていただく予定ですので、そこで得た知見なども授業でお伝えできるかもしれません。

4/10(火) 「フィナンシャル・リスク・マネジメント」第1回:Guidance & Introduction

第1回目は、これからの講義内容についての説明とオリエンテーションということで

  • 授業内容を大幅変更した理由について
  • 授業の進め方&授業に臨むにあたって
  • 成績評価について
  • 授業で講究する5編の論文について
という流れで説明をしたいと思います。

【講究する論文】(授業では [1] → [3] → [4] → [2] → [5] の順にあつかう)

[1] Chen, L., D. A. Lesmond, and J. Wei, “Corporate yield spreads and bond liquidity,” The Journal
of Finance, 62, 119-149 (2007)

[2] Gordy, M. B., “A risk-factor model foundation for ratings-based bank capital rules,” Journal of
Financial Intermediation, 12, 199-232 (2003)

[3] Gourieroux C., J. P. Laurent, and O. Scaillet, “Sensitivity analysis of Values at Risk,” Journal of Empirical Finance, 7, 225-245 (2000)

[4] Li, D., “On default correlation: a copula function approach,” Journal of Fixed Income, 9, 43-54
(2000)

[5] Merton, R. C., “On the pricing of corporate debt: the risk structure of interest rates,” The Journal of Finance, 29, 449-470 (1974)

※なお、これらの論文は事前に各自で入手してください。論文を入手することも授業の一部です。

私の調べた限りでは、ICS内部からが [4]以外はジャーナル掲載版のpdfファイルをインターネット上で入手することができます。[4]も体裁が異なるだけで、内容的にはジャーナル掲載版とほぼ同じものを入手することはできますし、論文が掲載されたジャーナルをICS図書室内で見つけることができます)

また、論文を読んでいくうえで論文ごとに専用のノートも用意するとよいでしょう。
理想的には、思考を検討するための計算用紙兼落書き用ノートと、読み取った内容を整理していく清書用ノートの2種類があるとよいと思います。

2012年4月3日火曜日

4/3(火)授業は休講です。

FRM第1回の授業は、4/10(火)に延期します。
補講を含めたスケジュール調整については追って連絡します。





なお、新しいイントラネットでは、
「ファイナンシャル・リスク・マネジメント(FRM)」の受講(予定)者向けのアンケートを作成しました。

これはイントラのレポート機能の使い勝手などを、出題者である中川と回答者である学生の方が確認するためのテストを主たる目的にしています。
回答内容はまったくFRMの成績に影響しません。


授業アンケートの回答は、本日4/3の21:30~翌日の4/4の12:00まで受け付けます。

(イントラにアクセスできるのであれば) 受講予定でない人も、実験目的のアンケートですので回答に参加していただいてかまいません。

レポートへのリンク: https://ics.manaba.jp/ct/course_2756_report