2010年12月17日金曜日

第10回レポートの講評

第10回目の課題レポートを1次チェックしての講評です。

前回と同様に、計算問題は答えがあっていて、その前に計算式が書かれていれば○としてあります。
全体的に良くできている人が半数くらいで、残りの人は冬休みに要復習という感じです。

問1 (1) は皆できていました。
(2) は少し計算ミスの人がいました。
(3)は何を計算すべきか分からなかったと思われる人が少なからずいました。
Ωの世界で言えば、 X(ω) ∈ [-10,3.5] となるような ωだけを考えればよく、結果的に集合 {1,5,6} 上で(2)と同様の計算をすればよいということです。
授業で紹介した∫ 記号を使った一般的な積分の関係式に囚われすぎている人もいましたが、演習でやるのは高々分数の加減乗除で計算できる期待値です。
どういう集合の上で「確率変数の値×その値をとる確率」を考えて和をとればよいかというように素朴に考えてほしいところです。
(4) は計算ミスも見られましたが、大半の人はできていました。

問2 (1) は数名を除いてできていました。
(2)  1_{1,2,3,4,5}(ω) + ω1_{6,7,8,9,10}(ω) という解答もあり、X(ω) の表現としては間違いではないのですが、単関数ということを明確にして、Xという変数によってΩが{1,2,3,4,5},{6},{7},{8},{9},{10} と分割されることを意識するためには、面倒であっても解答例のような表現で考える方が無難に思います。
(3) (a) E[X|F_X] = E[X] と解答してしまった人がいましたが、X は F_X 可測なので、答えは X そのものになります。
(b)(c)(e)(f) は何かしら計算を必要としますが、多くの人はきちんと計算できていました。ただ、全滅に近い人もいましたので、Excelの解答例などを見て計算方法を確認しておいてください。

いずれにしても、この演習問題のような形式で条件付き期待値の理解を確認する問題は期末試験に必ず出題します。

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