配布プリント(課題付き)とプレゼン資料と第3回の演習用のデータをイントラネットにアップしておきました。
また、第1回目のレポートは授業前に返却しましたが、欠席した人の分は共同研究室のフォルダに入れてもらうようにしました。
※今回のレポート課題は「問2」だけです。
前回の宿題レポートの提出を確認できたのは、以下の14名です。
提出したはずなのに自分の id が載っていないという人は至急連絡ください。
IM05F023, IM08F007, IM08F010, IM08F013, IM08F014, IM08F020,
IM08F022, IM08F028, IM08F029, IM08F030, IM08F036, IM09F014,
IM09F017, IK09F002
なお、第2回目のレポート課題の問1は準教科書の例2.4と例2.5の内容をまとめてあるだけの場合は特にコメントしませんので、ご容赦ください。オリジナルなことを書いてある場合にはコメントをつけます。
問2 は全て正解していたのは3名でした。
何人かの人は(5) のLに対する99%ESを、約6280万円(6.28)と算出している人がいました。
これは Lの99%VaRが5と求めていたので、L≧5 としたときの条件付き平均をそのまま計算してしまったのでしょう。
授業でも説明したように、きっちり99%以上のところだけの平均をとる必要があるので注意が必要です。
また、説明なしに正規分布のときのVaRやESの計算式を持ち出している人がいましたが、この場合はそのままでは使えません。
二項分布を正規分布で近似するという文脈で、正規分布のときのVaRやESの計算式を使っている人がいましたが、今回の設定ではVaRもESも正確な値に比べてかなり低い数字が出てしまうようです。
あと「劣下方性」とか「劣化法性」とかの記述もありました・・・
今日の授業中に問1で演習したような離散分布に対する VaR と ES の計算は、期末試験でも必ず出題します。
VaR や ES になじみのない人には、今回の説明は不親切だったかもしれませんが、数式に振り回されず、VaR や ES の根本的な意味を考えれば、どう考えればよいかを自分自身の力で見いだせるはずです。良く考えてみてください。
そのうえでVaR や ES の定義の数式を見直すと、意味するところが理解できてくるようになると思います。
あと今回は市場リスクに対するVaR と ES 計算方法について概説したわけですが、「市場リスク」が何を指しているのか、という質問を受けました。
確かにそこは明確に定義していませんでした。
準教科書には「市場リスクとは、株や債券の価格、為替、商品価格など基礎的要素の価値の変化によって、それに依存する金融資産の価値が変化するリスク」(準教科書1.1.2項より引用)とあります。
「基礎的要素」という用語が多少あいまいですが、現実には、取引するための市場が存在していて、客観的な価格なり値(実際の取引値ではなく、bid と ask かもしれませんが)を少なくとも日次で取得できる金融商品や金融指標(あるいはそれらを変換したもの)のことを「基礎的要素」と考えればよいのでしょう。
蛇足ですが、「客観的な価格なり値」は、実際取引可能な価格を意味していませんし、流動性の低い資産であれば、両者はかなり乖離するはずで、「流動性リスク」を考慮する必要があることはいうまでもありません。
実務的な市場リスクおよび流動性リスクの対応については、こちらやこちらが非常に参考になると思います。
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