2009年4月17日金曜日

「フィナンシャル・リスク・マネジメント」第2回フォロー

配布プリント(課題付き)とプレゼン資料と第1回課題の解答例をイントラネットにアップしておきました。

前回の宿題レポートの提出を確認できたのは、以下の16名です。
提出したはずなのに自分の id が載っていないという人は至急連絡ください。

IM05F023, IM08F007, IM08F010, IM08F013, IM08F014, IM08F020,
IM08F022, IM08F028, IM08F029, IM08F030, IM09F014, IM09F017,
IK09F003, IK09F004, ID06L006, EM091014

問題2の「百年に1度・・・」については、皆さんの答えを集めて、次回の授業で少し検討したいと思います。

解答として多かったのは、VaR をイメージしているもので、
年次で観測される何らかの経済or金融の指標の観測値が発生する確率が 1% 以下であるという表現のものです。もちろん、自然な答えだと思います。
ただし、「百年に1度」=「1年に起こる確率が1%(以下)」という単純な読み替えだけで良いのでしょうか?また、年次単位だと過去サンプルもそれほど多くはないなかで、1%以下とする水準(つまり99%V@R)をどのように決めるのが妥当でしょうか?

注目すべき経済or金融指標を明確にしていない解答が多かったですが、資産間の相関や流動性に注目していた人もいましたし、100年以上年率データがとれる事例ということでダウ平均を例にして、パラメータ推定も含めて具体的な計測プロセスを示したものもありました。

また、「百年に1度」とありますが、年単位で考えなくても月次、週次、日次での観測値が「百年に1度」ということは考えられるわけで、その場合に1%という確率を観測期間に対応して変換して、過去の有名なイベントと照らして考察している人もいました。

2項分布を持ち出している人もいましたが、それで何が説明できるのかについてあまり深い考察がされていないと感じました。2項分布はVaRの水準の妥当性をテストする際に不可欠なので、良い着眼だと思いますが。

また、希有なイベントの発生時刻が Poisson 過程のジャンプ時刻だと考えるというものもありました。そうなると考慮すべき「希有なイベント」が分かっていて、なおかつそれを数千年単位で観測して、適合度検定をするというような話になってしまいます。

問題3は、一読して気になった文章についてはコメントをしておきました。最初の2つの小問は字数制限を気にしたせいだと思いますが、「なぜそういう選択をすると言えるのか」についてもう少し言葉を補ってほしいというものがいくつかありました。
(実際での入試採点のポイントがわかりませんが、満点をもらえそうな解答は多くないかもしれません)

課題としたのは、Exercises の 2 と 3 でしたが、1 についても触れた人がいたので、チェックしました。

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