2008年5月27日火曜日

M1ゼミ(5月分)

私のところのM1ゼミは4名で、前期の間に

S. E. Shreve, "Stochastic Calculus for Finance II: Continuous-Time Models"
(長山いづみ他訳「ファイナンスのための確率解析II-連続時間モデル」)

の3章から5章を読むことにしました。
1回90分で2名の方に発表してもらうという形です。

かなりのハイペースにしないと読めないので、細かいところを一つ一つ完全に理解するというよりは、各セクションでの重要な定義および結果と、その背景にはどういう数学的あるいはファイナンス的な概念があるのかということを確認していくことを主たる目的にしていくと思います。
とはいえ、短時間でこれだけ速く読み進めていくのは私自身初めての試みでもあるので、どういうコメントをしていくかは試行錯誤中です。

5月分のゼミのサマリーです。

12日(月)第1回:こんな感じで進めていくと良いのでは?という意味で私自身が3.1節~3.3節のブラウン運動の定義のところまでを30分程度で話しました。その後は1章、2章全体に関係する内容をごく簡単に説明しました。

19日(月)第2回:3.3節の続きから3.4節を2名の方に発表してもらいました。
[W,W](t) = t とならない経路全体は確率ゼロととらえられることなど、2次変分に関する内容について少しフォローしました。

26日(月)第3回:3.5節から3.7節を2名の方に発表してもらいました。
Markov 性の定義が一般には厄介なこと、stopping time の概念、証明中の dominated convergence theorem の使われ方、strong Markov property など少しフォローしました。

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