取り組んだ人は少なかったですが、取り組んだ方はだいぶ善戦していたと思います。
問題1は、それぞれのパラメータで偏微分してもらえれば明快だと思いましたが、偏微分しなくても議論はできます。
ただし、ボラティリティσに関するところで、V_0 > D という条件を私が明示していなかったので、場合分けなどをして検討してくれていた人がいました。こちらで想定していなかったことにまで時間を費やさせてしまってすみません。しかし、一方で条件にきちんと留意した議論をしてくれることは頼もしく思えました。
あと、若干σで偏微分した後の整理した式が不正確な人がいました。結論には影響を与えていませんが。
問題2は、思った以上に大変な計算だと感じた人がいるかもしれません。
大まかな証明(計算)の流れとしては、
- ロピタルの定理が使える形であることを確認し、それを利用して時間についての偏微分を行う
- d_{1,t}, d_{2,t} → ∞ となることを示し、Φ(-d_{1,t})→0, Φ(d_{2,t})→1,Φ’(-d_{1,t})→0, Φ’(d_{2,t})→0 などを示す
- ロピタルの定理を適用する
ロピタルの定理については、いろいろなヴァージョンがあると思いますが、
私の手元になるテキストによると以下のようになります。
(ド・ロピタルの定理)
a のある右近傍で微分可能な関数 f(x), g(x)(≠0) が x→a+0 のとき無限小であって、
lim_{x→a+0} f'(x)/g'(x) = A となるならば、 lim_{x→a+0} f(x)/g(x) = A
が成り立つ
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