2010年4月14日水曜日

「フィ ナンシャル・リスク・マネジメント」第2回フォロー

プロジェクタはクールダウンすれば使えたみたいですね・・・
こちらにも書いてありますが、12月のシドニーの研究集会では最終日に会場となったホテル自体が停電になってしまうというハプニングがありましたが、ホワイトボードを使って講演プログラムはきちんとこなされたそうです(私は部屋から出るのが怖くて参加できませんでした orz)。
プロジェクタが使えなくても、あるいは部屋の明かりが消えても(?)、授業ができるようにしておかないといけないということを今日もまた教訓として得ました。

配布プリント(課題付き)とプレゼン資料などをイントラネットにアップしておきました。

今日の後半が中途半端になってしまい、一般論との対応づけが十分にできませんでしたが、
要は、株式ポートフォリオの損失は、投資比率ベクトルと対数収益率ベクトルの内積にポートフォリオの現在価値を掛けてマイナスをつけたもので一次近似できるということを確認しただけで、(表現の違いはあれど)実はすでに他の授業でも触れられている結果のはずです。

人によっては、個別に考えればもっと分かりやすい内容を、何故抽象的な数学で難しく考えようとするのだろうと感じるかもしれません。私が大事だと思うのは、一見違っていても、実は同じ構造で理解できるとすれば、その構造に注目して議論を一般化しておくことは、個別に同じことを繰り返さずにすむというメリットがあるという側面です。

なお、対数収益率ではなく、(S_{t+1,i}-S_{t,i})/S_{t,i} という通常の変化率で定義される収益率を X_{t+1,i} であるとしても同じような議論ができて、この場合は近似の意味ではなく実際にポートフォリオ損失をX_{t+1,i}の一次結合で表現できます。

では、なぜ準教科書では「対数収益率」を使っているのでしょうか?
理由を想像してみるのもよいと思います。

なお、前回の発展課題レポートの提出を確認できたのは、以下の9名です。
提出したはずなのに 自分の id が載っていないという人は至急連絡ください。

IM09F001, IM09F006, IM09F012, IM09F022, IM09F031,
IM09F037, IM10F030, ID06L006,IK10F001

問題2の「百年に一度」についての皆さんの解答については近いうちに集約して紹介したいと思います。
なお、前回の問題3の模範解答はこちらの6,7ページで確認してください。

問題3については、Excelを用いた数値的方法で解を探していた方もいます。
問題を理解していないと数値的方法も正しく実践できないはずですし、数学的に行き詰まったら数値的なアプローチを試みるということは非常に重要なことだと思います。


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