とはいえ、今日リスク尺度としてのVaRやESの適用は、市場リスクに限った話ではありません。
ここでは、市場で観測される価格データを利用して統計的手法が有効と考えられる対象として、市場リスクを計量するという意味にすぎないと思ってください。
また、授業で紹介する方法が市場リスク計測方法としてお奨めすべきもの、ということでもありませ ん。
準教科書でいうと、2.2.2-2.2.4節 および 2.3.1節の内容のポイントを扱います。今回は事前に予習するための助けになるように、準教科書のうちの数学的な部分のポイントをまとめた予習用資料をイントラネット(第3回目のファイルのところ)にアップしておきました。第2回で扱った部分を前半につけてありますが、5ページ以降を見ておいてください。
また、最後の2つの問題も事前に考えてきてください。問題1は inf という記号を使った定義に基づいて考えることになります。inf って?という方はその意味も確認しておいてください。問題2は正規分布に基づく計測方法で、次回の課題の直接的なヒントになっています。
予定は以下の通り
- 前回残した coherent risk measure の話
- VaRとESの定義と演習
- 分散共分散法による VaRの計測の概要と演習
- 33業種ポートフォリオの分散共分散法による VaRの計測課題の説明
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