授業でも触れましたが、信用リスク研究に関心のある方は週1くらいで DefaultRisk.com にアクセスしましょう。
あと、正則化SVMを用いたデフォルト判別に関心のある方は、個人的に連絡ください。
第6回の課題についてのレポートを 提出してくれた方のidは以下の通りです。提出したのに自分の id が載っていないという人は至急連絡ください。
IM09F001, IM09F006, IM09F007, IM09F012, IM09F022, IM09F023,
IM09F025, IM09F037, IM10F030
今回は課題は特にありません。
前回のレポート採点コメントです(一度ざっと見たところです)。
まず(1)の与えた2変数関数(共単調コピュラと反単調コピュラを足して2で割ったもの)がコピュラであることを示すという問題では、QRMの定義5.1の3つの条件を地道に確認するということが主眼でした。
条件をチェックする作業自体は面倒ですが、スマートな方法としては、「共単調コピュラ」と「反単調コピュラ」それぞれについて、定義の条件を確かめて、コピュラ同士を足して2で割ったものもコピュラになるという性質を補題として示す、ということを念頭においていました。
多くの解答が与えられたCのまま、条件をチェックしようとしていましたが、上のような方針に沿った解答も見られました。
また、QRMの図5.1のような鳥瞰図あるいは等高線図を持ち出した人もいました。視覚的に把握しようというのは厳密な証明とは言えませんが、そうした図を用いた説明も有効に思います。
個別の条件のチェックについてみると、
2つ目の条件についてはだいたいの人ができていました。1つ目の単調非減少のところは私が満足できる形まで式を変形して考察している解答はやや少なかったです。
3つ目の条件を示すところは give up の人が多かったです。手を付けていた人もパーフェクトに近い人が若干いました。
3つ目の条件は適切に場合分けをしていき、地道に計算をするというのが、無難な方法だと思います。
私が考えていたのは、関数Cの定義域である正方形領域に2本の対角線を引いて分割される領域に注目すると、ぞれぞれの領域ではminとmaxを使わない形でCが与えられるので、それを手がかりにすると、1つ目と2つ目の性質のチェックは容易ですし、3つ目も結局、イメージすることになる長方形の頂点の位置がどの領域に入るかということで場合分けして計算するという方針がたつと思います。
(そのあたりで、全部をしらみつぶししなくても議論を少し省略できることに気づくと思いますが)
上のような視覚的なイメージ込みで4つの領域を考えた人も少しいました。
(2)の方は、完璧にできていた人は少なめで、問題の趣旨がつかめていなかった人が多かったです。
「Sklar の定理を使って・・・」と言う文を書いていた人が数名いましたが、ここの趣旨はSklarの定理で
示されているような「同時分布と『コピュラ&周辺分布』」の関係が実際に成立している例を、直接的な計算で確かめてみましょう、というものです。
このコピュラの詳しい意味は、QRMの例5.23を見てください。
途中の式をいくつも飛ばしますが、おおざっぱに書くと、
P(X≦x, Y≦y) =P(X≦x, ZX≦y)= P(X≦x, X≦y, Z=1)+P(X≦x, -X≦y, Z=-1)
=P(X≦min{x,y})P(Z=1)+P(X≦x, X≧-y)P(Z=-1)
= min{P(X≦x),P(X≦y)}*0.5 +P(-y≦X≦x)*0.5
= min{P(X≦x),P(X≦y)}*0.5 +[P(X≦x) - P(X≦-y)]*0.5
=min{P(X≦x),P(Y≦y)}*0.5 +max(P(X≦x)+P(Y≦y)-1,0}*0.5
=C(P(X≦x),P(Y≦y))
ということを示すことになります。
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