もろもろのファイルはをイントラネットにアップしておきまし た。参考にしてください。
次回のレポート課題は配付資料の問題3と問題4です(問題3は連立方程式を解く方法を確認してもらえれば十分ですので、レポートにあえてしなくてもかまい ません)。あとは配付資料の12枚目のスライドの問いをoptionalにします。
第4回のオプショナル課題のレポートを提出してくれた方のidは以下の通りです。提出したのに自分の id が載っていないという人は至急連絡ください。
IM09F001, IM09F006, IM09F007, IM09F009, IM09F012, IM09F022,
IM09F025, IM09F026, IM09F031, IM09F037, IM10F030, IK01F001
以下、前回レポートに関するコメントです(昨年度のものをコピペして編集しています。あしからず。ということは毎年同じような回答が提出されているということなのですが)
250営業日での99%VaR 超過回数に対する検定に関して、対応する確率の表の作成については正しく行われていました。
多くの人は、ゾーンの決め方に同意できるという趣旨のまとめをされていましたが、結局のところ「グリーン」「イエロー」「レッド」という区分を250日のうちの超過回数「0~4」「5~9」「10~」とすることが妥当であるということについて、(少なくとも私にとって)説得力のある説明になっていないものが多かったです。
説得力がないと感じた理由の1つは、仮説検定の言葉(特に第1種の過誤)だけを用いており、第1種の過誤の起こる確率が高い低いということが、設定した99%VaRが、妥当かどうかという視点に翻訳をしていないことだと考えます。
(もちろんこの授業関係者同士であれば、仮説検定の言葉だけでの説明でも通じると思います。しかし、私としてはその人が、仮説検定の枠組みをリスク値としての妥当性の話と結びつけて説明できるかどうかという判断がその解答だけからは判断できません。
また、第2種の過誤をどのように見るかという点で不十分と感じられる解答が少なからずありました。私自身も第2種の過誤の見方に慣れていないので、あまり偉そうなことは言えないのですが、ゾーンの決め方には、第2種の過誤の見方も反映されていることが示唆されています(例えば紹介したこちらの本)ので、それをふまえた説明をしてほしいと思いました。
典型的には、「(帰無仮説である)信頼水準を99%とするモデルが真としたときに、その超過回数以上が観測される確率がある程度低いからイエローゾーン、十分低いからレッドゾーン」という趣旨の説明だけが書かれているわけですが、「第1種の過誤の確率が低いこと」と「リスク評価の際にレッドゾーンと見なすことが妥当」という話の間をきちんとつないだ説明が必要と感じました。
また、仮説検定の枠組みで説明する際の用語法・表現も正確でないものが散見されました。その辺は私にも責任がありますが、統計的な言葉使いは独特ですので、あまり自己流の表現を使わずに教科書的な若干堅苦しいと感じる表現に合わせていうことが大事と考えます。
逆に表現は堅苦しいのだけれども、統計の物言いとしては不正確な表現をしている人も見られましたので、教科書で自分のような表現が使われているかをよく確認した方が良いでしょう。
何人かの人が指摘してくれていましたが、BIS規制においては市場リスクに対する所要自己資本額を、「前日の99%VaR値」と「直前の60営業日にお ける日次の99%VaR値の平均に「乗数」を適用した値」の大きい方で与えることにしていており、「グリーン」「イエロー」「レッド」の区分は、この「乗数」を3~4のいずれに設定するかを決めるのに使われます。
詳しくはこちらの ページの「2.サーベイの結果」の項を参照のこと。
ただし、上記は10年以上前のサーベイの話です。最近の金融危機の連発を考えると、乗数の決め方やバックテストの枠組みそのものについても議論が必要かもしれませんね。
もし、見直しの動きなどに詳しいサイトをご存じの方がいたら教えてください。
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