2011年10月12日水曜日

第1回課題レポートについて

第1回目の課題レポートをチェックしての講評です。

問3に関して手を着けている人は、(1)自分なりに分かりやすい説明を試みた人 (2)分からない点を説明しようとした人 (3)特別な状況で自分なりに問題を検討した人 に分かれていました。

(1)の人には、ぜひ「期待値」の部分を確率と絡めて解釈してほしかったのですが、そこを表現するのは難しかったようですね(それ自体がこの授業の後半で扱う話題であるわけですが)
(2)では、私の意図に沿った疑問点を提示してくれた人もいますし、うまく表現できないで苦悶した跡が見られた人がいました。いずれにしても「分からない理由」を分かりやすく説明するというのは、ある程度分かっていないとできないことなので、実は非常に難しいことです。
それを自分なりに再認識してもらうことが、隠れた出題の真の意図です。
(3)の態度は実は重要です。時間があれば、おそらく自分なりにもっと的確に状況を把握できた人もいたように思われます。一般的な内容を、特別な場合で確かめてみるということは至極大事です。
授業ではロジックのことばかりを重視しますが、問題解決の糸口が、簡単で特殊な場合について調べることにあるというのはよくあることです。

問4は、大学入試のネタであったので、解き方をご存じの方もいたかもしれません。入試問題としてはもう少し誘導となるヒントを出すことが多いので、類題を知らずにノーヒントで解くのは難しい問題ですので、分からなくても気にする必要はありません。


解いた人の中には、いくつかの典型的な組合せではできないことを主張していても、それで全てのパターンを調べたうえで「不可能」と結論づけているとは見なせない解答が多かったです。自分ではきちんと全パターンを考慮しているかもしれませんが、書かれている内容から全部のパターンをきちんと考慮したと判断できる内容でないといけません。そもそもすぐに思いつくような配置パターンで埋め尽くすのが可能なら、問題にはならないわけで、複雑な組合せだったらできるかも…という含みがあってこその問題です。


ポイントは、埋め尽くされたとしたらどういう性質が成り立っているか、つまり埋め尽くされた場合の必要条件を調べて、それが否定されることを示すのがよいでしょう。背理法の形でもよいですし、$p \Rightarrow q$ という命題の形で対偶を意識してもよいでしょう。




あと、昨年度の問題を解いた人は、それぞれチェックしています。

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