2011年1月24日月曜日

「金融数理の基礎」第13回フォロー(更新2)

今回の配付資料イントラネットアップしておきました。

「リスク中立確率」に関しての説明で時間が足りなくて残ってしまった部分の補足説明資料をイントラネットにアップしておきました。次回の授業でも少し触れますが、事前に目を通しておいてください。
数式の等号変形については理由を明示していませんが、自分なりにどういう理由でそれぞれの等号変形が正当化されるかを考えておいてください。



演習課題については、二項モデルにおけるリスク中立確率測度がどのように構成されるかという話を授業でできなかったわけですが、配付資料3ページの命題のステートメントを参考にしていただければ考えることはできると思います。


その証明も実は簡単で、授業の最後に示したように、割引株価過程のQの下でのマルチンゲール性が r = E^Q[η-1] という「無リスク利子率=リスク資産の期待リターン」が成立するという関係に帰着されますので、 \tilde[P} がリスク中立確率測度になることを示すためには、
r = \tilde{E}[η-1] ⇔ 1+r = \tilde{E}[η]  \tilde{E} は\tilde[P}の下での期待値を表す)
が成り立つことを示せばよいことになります。ここでやるべきことは、
\tilde{E}[η] = \tilde[P}({H})×η(H) + \tilde[P}({T})×η(T)
= {(1+r)-d}/(u-d) ×u +{u-(1+r)}/(u-d)×d = … = 1+r
ということを計算で確かめることです。









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