前回課題の解答例、配布プリント(課題付き)をイントラネットにアップしておきました。
なお、今回の演習問題ですが、
問題1は、準教科書の2.1.3項を読んで検討してもらってかまいません。
問題2と問題3は、次回の授業で inf と行列を扱うことになるので、そのための復習という位置づけです。
行列の問題は、がんばれば手計算でできる範囲のものを出題しましたが、計算ツールを使って解いてもらってもかまいません。
授業後に質問をいただいたので、こちらでもフォローしておきます。
Q.リスクファクターとして株価の対数収益率を指定していたが、株価そのものをリスクファクターとしてはダメか?
A.株価自身でもかまいません。
ただし、各株価の対数収益率をリスクファクターとすると、リスクファクター全体が多変量正規分布に従うと仮定することが許容されます。
リスクファクターとしては扱いやすい確率分布に従うものを選ぶ方がいろいろと良い面があります。
Q. 株価の対数収益率が1より十分小さいことを仮定して一次近似の話をしていたが、実際に把握したいのは株価の変動が大きいときなので、対数収益率が小さいという仮定は妥当なのか?
A. どのあたりまでが小さいかということは主観でしかないわけで、ある意味でそこは利用者が責任をもつところであると思います。したがって、もし近似精度に問題ありと感じたら、そこを修正する工夫も必要になるでしょう。
ただ、正規分布を仮定して、過去データから日次収益率の標準偏差を推定した場合、10%程度変動する確率は相当低くなるでしょうから、その意味で今回の授業では一次近似がそれほど悪くないという立場をとります。
また、一次近似がギリギリ許容される場合のリスク量を把握しておけば、それ以上の悪いケースも副次的にとらえることができるので、ある程度の目安にはなると思います。
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