現時点までに第1回の課題についてのレポートを提出してくれた方は以下の通りです。
IM09F023, IM09F029, IM10F002, IM10F004, IM10F006, IM10F011,
IM10F013, IM10F014, IM10F019, IM10F022, IM10F025, IM10F029,
IM10F033, IM10F034, IM10F038, IM11F003, IM11F011, IM11F012,
IM11F014, IM11F021, IK11F012, IK11F016,
いちおう早めにチェックをして返却するように努めます。
提出したはずなのに、IDがここに挙がっていない人は早めに連絡ください。
一次チェックを終えましたので、簡単なコメントをしておきます。
詳細なコメントは追って書きます。
全体的に「言葉での説明不足」「数式記号についての説明不足」が目立ちました。
学期の最初のレポートですので仕方ない部分はありますが、結局レポートは評価者である私が理解できなければ意味がありません。ある程度好意的には解釈を試みますが、分からないもの曖昧なものは減点対象です。
後でこういうつもりで書きましたとかを口頭で詳しく説明されても、レポートに対する評価は変わりませんので、レポートの中で書くべきことを過不足なく書くということを意識してください。
問題1. こちらが想定していた比較するための集団区分の妥当性についての言及も多くありましたが、他にもいろいろな視点があって面白かったです。
興味深かったのは、M2の人の中で、統計的な議論を通じての主張の仕方に関して、「○○である」という断定的な主張はそもそもできないはずという答えや、サンプルに偏りがあるのに必要以上に一般的な主張をしているのは良くない、といったニュアンスの答えが見られたことでした。おそらく1年前にM浦先生の授業で相当たたきこまれたのかな?と。
(1)では「事故を起こした人の回数が不明なのが問題」というコメントが多数ありました。それとの関連で「安全運転=無事故?」というコメントもありました。両者とも間接か直接かは別として、「安全運転」というものの定義についてのあいまいさを問題にしているという点で、意味のある指摘と思います。
あと、実際にクロス表から適合度検定というか独立性の検定というかを試行している人もいました。(1)ではいちおうそれが可能なのですが、まずそういう検定をするに値するクロス表かどうかを考えるということが問いの趣旨でした。
(2)ですが、表の単位「/人」は私の転記ミスでした。すみません。正しくは「人/年」でした。単位が不明という突っ込みも少しいただきました。
あとは「事故原因の詳細が不明」というコメントがいくつかありました。もちろんそれによって、家の中か外かよりは意味のある情報が得られると思いますが、家の中が危ないという主張を疑うだけなら、もっとシンプルな指摘ができるかと思います。あとは「東京都に限定された偏ったサンプルから一般的に言えるのか」といった指摘もありました。それももっともです。全体のサンプルの大きさについての指摘もありました
(3)では「挙げられている3業種以外の状況が分からない」「勤務時間とかを考慮して時間当たりで比較しないと賃金水準は論じられない」「男子だけのサンプルはどうか」「差の有無はサンプル数に関係するが、その情報がない」といったコメントが見られました。
問題2. 考えた内容を適切に数式を使って表現するというトレーニングをしていないと難しい課題です。だいたい伝わるけど、きちんと表現できていないものが多かったです。
もちろん、それでもかまいません。「○年に一度」というような表現を数式を通じて検討することが難しいことを実感してもらえれば、今のところはかまいません。
解答例の私なりの解説を読んで、もう一度考えてみてほしいと思います。
問題3. (1)~(3) は良くできている人が思ったより多かったです。(1)はノーヒントで解けたのなら大したものです。(2)(3)は方針は立てやすかったと思います。(2)で「n回目に勝つ」ことが「n-1回目にサイコロをふって6を出す」と勘違いしている人が少しいました。
間違っていた人は、計算や考え方で間違っているポイントは指摘しておきましたが、そんなに細かいチェックはしていないのであしからず。確率と漸化式は相性がよいので、解答例のような考え方に慣れておいて損はないと思います。
(4) では私の想定した格付推移以外にも、面白い指摘がありました。ただ、A,B,吸収状態という3つの状態があることをふまえてもう少し詳しい説明してほしかったと思うものが多かったです。
格付推移以外ですと、「ノックアウト型」「イベントトリガー型」「アメリカン」のように、勝負の決着を、途中での権利失効や権利行使になぞらえた答えがありました。面白いと思います。ただし、実際に扱うべき平常時の状態数は2つを超えてくるはずですので、精緻なプライシングには向かないように思います。
あとは「住宅ローンの期限前償還」「双方向のカウンターパーティリスク」「株の配当」といった意見もありました。それぞれ見直すポイントはありますが割愛します。
問題4. (1)は着手していた人は表現はいろいろでしたが、だいたいできていました。
(2)は間違いのパターンがいくつかありましたが、これとほぼ同じことを7月頃にやる予定です。
(3)はデフォルト(倒産)になぞらえた人が多かったですが、もう少し変数やパラメータの解釈にも言及してほしかったです。
デフォルト以外ですと、「住宅ローンの期限前償還」「人間の死亡率と見なしての生命保険評価」といったコメントもありました。
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