最終的に14名の提出がありました。
20点満点部分の平均点は12.29点(論理性:6.29点、構成力:5.79点)です。
※最終的な見直しの際に少し変わるかもしれません。
採点は論理性、構成力ともに「可もなく不可もなく」と判断した場合に7点を与えるように採点しています。それを基準に加点・減点を行います。
論理性と構成力以外の、プラスαの加点としては、ポートフォリオ・ラリーで好成績(ただし、今回はトップ3がギリギリ評価できるかな、という感じですので全体のトップ3該当者だけ1点加点しています)だった人の他は、ボラティリティ推定手法やバックテストについての検討で興味深い考察をしているといった場合に与えました。
以下、全体的なコメントです。
- このレポート課題の主眼はあくまでも「95%VaRと95%ESをどのように事前に設定することが妥当であるかを検討し、それを事後的にどのように振り返ったか」という点です。したがって、そうした情報が不足しているという場合は論理性の点で、こちらが知りたい情報は書いてあるのだけれども、適切にまとめられておらず読み取りにくいと判断した場合は構成力という点で、適宜減点しています。
- その意味で、ポートフォリオの構築法やパフォーマンスだけの振り返りについては、基本的に採点にはあまり影響していません。ポートフォリオ構築法はVaRやESの設定方法を検討するうえでの必要な情報として記述してもらったというのが本当のところです。例としては、ポートフォリオ構築のときにはリターンが正規分布に従うことを暗黙の前提として平均-分散アプローチをとっていながら、リスク評価のときにはリターンに正規性があるとは言えないと主張する、というような一見不整合なことをどのように考えるかを見たいということです。
- レポートを見渡すと、ポートフォリオ構築やパフォーマンス振り返りの方にウェイトが置かれているものが少なからずありました。本当に論じて欲しいリスク尺度についての記述と比較してバランスが悪いと判断したものは構成力の点で減点しています。
- バックテストについての議論が不十分あるいは誤っていると判断したものについては論理性の点で減点しています。また、授業ではVaRのバックテストについてしか触れていませんが、完全ではないまでもESのバックテストについて言及しているものについては論理性で加点しています。
- 「リスク管理という観点」で考察やまとめコメントがユニークと判断したものについては、構成力の点で加点しています。
- 誤字脱字はだいたい許容しました。ただ例年以上に「シャープ・レシオ」の「シャープ」の英語表記が誤っている人が多かったという印象です。「目の付け所が…」のシャープor「鋭い」のシャープになっている人がいました。単なるタイポと信じたいです。今後気をつけてください。
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