2011年度秋学期に開講される「金融数理の基礎」について最初の3回分に対応する予習用資料と、開講まで手持ちぶさたな人のための準備体操演習問題とTeXについてのガイドをイントラネットにアップしました。
[Documents]-[Others]のところに、"[FSコース向け]金融数理の基礎"と頭についたpdf資料が2つあるはずです。
2011年8月24日水曜日
2011年8月9日火曜日
フィナンシャル・リスク・マネジメント・レポート課題2の講評
フィナンシャル・リスク・マネジメント・レポート課題2の講評です。
(昨年度のコメントと重複する部分が多々あります)
20点満点部分の平均点は13.43点(論理性:7.43点、構成力:6.00点)です。
※最終的な見直しの際に少し変わるかもしれません。採点は論理性、構成力ともに「可もなく不可もなく」と判断した場合に7点を与えるように採点しています。それを基準に加点・減点を行います。
まず、検証用データ233件のうちの実際のデフォルト企業の番号は以下の9社です。
1, 34, 36, 41, 44, 84, 102, 127, 221
デフォルト企業を判別できていた数としては、最高は6社(4名)でした。
論理性と構成力以外の、プラスαの加点としては、アウトオブサンプルの判定結果が良かった(2つの誤判別率の平均が0.35未満の)人(12名)の他に、データ確認・整備をていねいに実施した人、他モデルとの結果の比較分析などをした人、モデルを工夫した人、私から見て最終結果に影響を与えた独創性のある指標定義や補正を提案していた人に加点しました。
以下、全体的なコメントです(去年のものと同様になります。去年のコメントはあまり読まれていなかったのでしょうか?)。
(昨年度のコメントと重複する部分が多々あります)
20点満点部分の平均点は13.43点(論理性:7.43点、構成力:6.00点)です。
※最終的な見直しの際に少し変わるかもしれません。採点は論理性、構成力ともに「可もなく不可もなく」と判断した場合に7点を与えるように採点しています。それを基準に加点・減点を行います。
まず、検証用データ233件のうちの実際のデフォルト企業の番号は以下の9社です。
1, 34, 36, 41, 44, 84, 102, 127, 221
デフォルト企業を判別できていた数としては、最高は6社(4名)でした。
論理性と構成力以外の、プラスαの加点としては、アウトオブサンプルの判定結果が良かった(2つの誤判別率の平均が0.35未満の)人(12名)の他に、データ確認・整備をていねいに実施した人、他モデルとの結果の比較分析などをした人、モデルを工夫した人、私から見て最終結果に影響を与えた独創性のある指標定義や補正を提案していた人に加点しました。
以下、全体的なコメントです(去年のものと同様になります。去年のコメントはあまり読まれていなかったのでしょうか?)。
- 「指標をどのように絞り込んでいったか」という指標決定プロセス、および選択された指標の意味的なバランス、得られた線形判別式の係数の符号の妥当性吟味、を主にチェックしました。読む側としては各ステップで細かい説明がたくさん入るよりは、先に大きな方針・流れを示してもらう方が理解しやすいです。一方で方針だけで絞り込みの方法にあまり妥当性を感じられないor説明が不足していると思われるものもありました。また、図表の使い方についても工夫を求めたいものが少なからずありました。この辺は採点者の主観というところもありますが、同じような図表を本文中にたくさん並べられてもうれしくありません。
- ということで、上記の点について説明不足だったり議論が説得力不足だったりしているものは論理性という点で、見た目のわかりにくさの度合いが大きいと判断したものについては構成力という点で、適宜減点しています。今年度は、係数の符号の妥当性についてはできていると思いましたが、そのことを見た目で確認しやすいかどうかについてはレポート間での差は大きいと思いました。
- あとCAP曲線やAR値の議論をしている人に論理性で加点しています。本当は2つ以上で比較しないと、モデル評価という点で意味はあまりないのですが。
- 参考文献を提示している人については、構成力という点で加点しています。
- さらに、考察やまとめコメントがユニークと判断したものについては、構成力の点で加点しています。
- タイポについては大目にみていますが、議論に大きな影響を与えていると思えるエラーは、チェック不十分とみて構成力で減点しています。
フィナンシャル・リスク・マネジメント・レポート課題1の講評
フィナンシャル・リスク・マネジメント・レポート課題1の講評です。
(昨年度のコメントと重複する部分が多々あります)
20点満点部分の平均点は13.09点(論理性:6.71点、構成力:6.38点)です。
※最終的な見直しの際に少し変わるかもしれません。
採点は論理性、構成力ともに「可もなく不可もなく」と判断した場合に7点を与えるように採点しています。それを基準に加点・減点を行います。
論理性と構成力以外の、プラスαの加点としては、ポートフォリオ・ラリーで好成績(トップ3)だった人、ユニークなポートフォリオ構築の提案やモンテカルロ法を採用しているといった、結果にポジティブな結果を与えていると判断した場合に与えました。
以下、全体的なコメントです(去年のものと同様になります。去年のコメントはあまり読まれていなかったのでしょうか?)
(昨年度のコメントと重複する部分が多々あります)
20点満点部分の平均点は13.09点(論理性:6.71点、構成力:6.38点)です。
※最終的な見直しの際に少し変わるかもしれません。
採点は論理性、構成力ともに「可もなく不可もなく」と判断した場合に7点を与えるように採点しています。それを基準に加点・減点を行います。
論理性と構成力以外の、プラスαの加点としては、ポートフォリオ・ラリーで好成績(トップ3)だった人、ユニークなポートフォリオ構築の提案やモンテカルロ法を採用しているといった、結果にポジティブな結果を与えていると判断した場合に与えました。
以下、全体的なコメントです(去年のものと同様になります。去年のコメントはあまり読まれていなかったのでしょうか?)
- このレポート課題の主眼はあくまでも「95%VaRと95%ESをどのように事前に設定することが妥当であるかを検討し、それを事後的にどのように振り返ったか」という点です。したがって、そうした情報が不足しているという場合は論理性の点で減点しています。また、こちらが知りたい情報は書いてあるのだけれども、適切にまとめられておらず読み取りにくいと判断した場合はポイントがつかみにくいということで構成力という点で、適宜減点しています。
- その意味で、ポートフォリオの構築法やパフォーマンスだけの振り返りについては、基本的に採点にはあまり影響していません。ポートフォリオ構築法はVaRやESの設定方法を検討するうえでの必要な情報として記述してもらったというのが本当のところです。例としては、ポートフォリオ構築のときにはリターンが正規分布に従うことを暗黙の前提とした平均-分散アプローチをとっていながら(もちろん必ずしもリターンが正規分布である必要はありませんが、平均と分散の2つだけで見るというのは正規分布を裏づけとした考え方と判断しました)、リスク評価のときになってリターンに正規性があるとは言えないと主張する、というような一見不整合なことをどのように考えるかを見たいということです。当然、ポートフォリオ構築とリスク管理では別々の判断があって然るべきですが、通して見たときにリスク管理のフェーズに入っていきなり正規性を全否定するようなことはおかしいロジックに思えます。したがって、レポートにおいてはそこに何らかの言及をしてもらうことはリスク尺度の選択という点で重要と考えました。
- また、ポートフォリオ構築やパフォーマンス振り返り、あるいは直接本題に関係しない情報のボリュームが大きいと思われたり、説明が冗長に感じるレポートが少なからずありました。本当に論じて欲しいリスク尺度についての記述と比較してバランスが悪いと判断したものは構成力の点で減点しています。
- 図表についても見やすくない、あるいは掲載の必然性が感じられないと判断する点が多い場合には構成力の点で減点しています。
- バックテストについての議論が不十分あるいは誤っていると判断したものについては論理性の点で減点しています。1回も超過しなかった人が多くて実際にはやることが無かったとはいえ、少し踏み込んだ議論をしてほしいところなので、議論が淡泊すぎると判断したものは論理性で減点しています。
- 参考文献を提示している人については、構成力という点で加点しています。
- タイポについては大目にみていますが、議論に大きな影響を与えていると思えるエラーは、チェック不十分とみて構成力で減点しています。
ファイナンシャル・リスク・マネジメントの成績通知
試験・課題レポートを提出した方を対象に成績通知を出します。
共同研究室からメールでアナウンスがあると思いますので、確認してください。
成績通知には、最終成績(100点満点)の他に、期末試験変換後得点(今年度は単純に0.6倍しました)、レポート2つの評価点および加点・減点のポイント、平常点を明示しています。平常点は、宿題レポートの提出状況や出来具合を考慮して最大3点で評価しました。
成績評価について質問や異議のある人は、8月18日(金)までに、申し出てください。
共同研究室からメールでアナウンスがあると思いますので、確認してください。
成績通知には、最終成績(100点満点)の他に、期末試験変換後得点(今年度は単純に0.6倍しました)、レポート2つの評価点および加点・減点のポイント、平常点を明示しています。平常点は、宿題レポートの提出状況や出来具合を考慮して最大3点で評価しました。
成績評価について質問や異議のある人は、8月18日(金)までに、申し出てください。
2011年8月8日月曜日
フィナンシャル・リスク・マネジメントの期末課題レポートの提出者
最終的な成績評価対象者:
IM09F023, IM09F024, IM09F029, IM10F002, IM10F004, IM10F006,
IM10F011, IM10F013, IM10F014, IM10F019, IM10F022, IM10F023,
IM10F024, IM10F025, IM10F029, IM10F033, IM10F034, IM10F038,
IM11F003, IM11F011, IM11F014, IM11F021, IK11F012, IK11F016
IM09F023, IM09F024, IM09F029, IM10F002, IM10F004, IM10F006,
IM10F011, IM10F013, IM10F014, IM10F019, IM10F022, IM10F023,
IM10F024, IM10F025, IM10F029, IM10F033, IM10F034, IM10F038,
IM11F003, IM11F011, IM11F014, IM11F021, IK11F012, IK11F016
2011年8月3日水曜日
第2報!「フィナンシャル・リスク・マネジメント」の期末試験
「フィナンシャル・リスク・マネジメント」の期末試験は24名が受験しました。
全体の採点の見直し終わりました。返却手続きをとりました。
(採点答案はコピーをとって保管します。)
1枚目の氏名の左側に赤下線つきで書かれた数字が試験単体での得点です。
#最終成績ではありません。2回分のレポート評価と合わせて成績がつきます。テストで60点以上でもレポートが悪いと全体の評価が60点未満になることもありえます。
※期末試験の採点結果について質問や異議のある人は、8月11日(木)までに、申し出てください。
それ以降の質問・異議については受け付けません。
平均点は問題別には
問題1(30点満点) 24.48点
問題2(20点満点) 14.75点
問題3(30点満点) 23.06点
問題4(25点満点) 18.17点
で、全体では(105点満点で) 80.46点 です。
最高点は103点。
90点以上105点以下が4名、80点以上90点未満が9名です。
略解は、イントラネットにアップしました。
以下、簡単なコメントと部分点の方針などです。
問題1(1)比較的よくできていましたが、95%VaRを 400 にしたり、95%ES の値が違っている人が少しいました。
(2) (ii) は4つの空欄のうち3つが正しいときは3点与えています。 (iii) は $\rho=1$ の場合を考慮していないときは1点減点しています。また理由が不十分ときも適宜減点しています。 (iv) は計算方針は正しいのに引き算を間違えていることが明らかなときに1点与えています。
全体の採点の見直し終わりました。返却手続きをとりました。
(採点答案はコピーをとって保管します。)
1枚目の氏名の左側に赤下線つきで書かれた数字が試験単体での得点です。
#最終成績ではありません。2回分のレポート評価と合わせて成績がつきます。テストで60点以上でもレポートが悪いと全体の評価が60点未満になることもありえます。
※期末試験の採点結果について質問や異議のある人は、8月11日(木)までに、申し出てください。
それ以降の質問・異議については受け付けません。
平均点は問題別には
問題1(30点満点) 24.48点
問題2(20点満点) 14.75点
問題3(30点満点) 23.06点
問題4(25点満点) 18.17点
で、全体では(105点満点で) 80.46点 です。
最高点は103点。
90点以上105点以下が4名、80点以上90点未満が9名です。
略解は、イントラネットにアップしました。
以下、簡単なコメントと部分点の方針などです。
問題1(1)比較的よくできていましたが、95%VaRを 400 にしたり、95%ES の値が違っている人が少しいました。
(2) (ii) は4つの空欄のうち3つが正しいときは3点与えています。 (iii) は $\rho=1$ の場合を考慮していないときは1点減点しています。また理由が不十分ときも適宜減点しています。 (iv) は計算方針は正しいのに引き算を間違えていることが明らかなときに1点与えています。
問題2(1)連立方程式が正しければ3点、答えが1箇所違っているような場合には4点与えています。
(2) (i) は4つのうち3つが正しいときは3点与えています。 (ii)(iii) は正解は1つですが、それ以外のものを1つ加えている場合には2点、2つ加えているときは1点与えています。
問題3(1)(ii) は(b)がどんな式であれ、(b)が大きくなると式の形からデフォルト確率が小さくなることを見抜かないとだめです。
(2) (i)(ii)は比較的よくできていましたが、(iii) は絶対出すと宣言していた問題ですがあまりできていませんでした。議論の段階に応じて部分点は甘めに与えています
問題4(1)(i) $\rho$ ではなく、$\alpha=$ の形で答えた人については等式が正しければ3点与えています。(ii) は途中でギブアップしていた人が少なくなかったです。式が途中まで正しければ度合いに応じて2~4点で部分点を与えています。
(2) (i)は想定外の答えも多かったですが、文章自体おかしくても内容が許容できるものについては比較的甘めに点数を与えています。 (ii)も文章自体おかしくても内容が許容できるものについては比較的甘めに点数を与えています。
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