2009年8月28日金曜日

現状の覚え書き

庶務仕事と締め切り仕事に追われてましたが、一段落つきました。

とりあえず、自分の置かれている現状を整理するというあくまでも私的な目的ですが、
自分の研究面での tasks をメモしておきます。
  • Project-GP:新しくスタートする
  • Project-JH:放置状態
  • Project-JJ:放置状態。構想は練っているが、当初の見込みよりもサーベイに要する時間が多そうだ
  • Project-K:とりあえず自分の方でやるべきことはやっておいた。様子見
  • Project-N:放置状態だが、9月の発表を経て12月までにはもう少し進めたい
  • Project-O:10月に発表予定だし、自分でもシミュレーションをしてみようと思う。paper の微修正も進めたい
  • Project-Ya:とりあえず静観
  • Project-Yo:論文の修正対応を急ぐ必要あり

2009年8月20日木曜日

「金融数理の基礎」成績確定

2009年度の「金融数理の基礎」の授業の成績を確定させました。

正直言って、だいぶ悩みました・・・

2009年8月13日木曜日

「ファイナンシャル・リスク・マネジメント」成績確定

2009年度の「「ファイナンシャル・リスク・マネジメント」の授業の成績を確定させました。

期末試験は「6×(期末試験の点数の正の平方根)の小数部分を切り捨て」という変換式で100点満点を60点満点に変換しました。
変換後の平均点は50.8点、最高点は57点(1名)になりました。

また、レポート1、レポート2の平均点は(20点満点で)それぞれ14.6点、15.1点で、最高点は18点(2名)、20点(1名)でした。

課題レポートの提出および出来具合は平常点として算入しました(最高3点。7回あった課題レポートを毎回出した人は全員3点でした。あとは回数とその出来によってばらつきがあります)。

それらを合計しての平均点は、83.4点、最高点は93点(2名)でした。

2009年8月11日火曜日

M1ゼミ(2009年度春学期)の振り返り

2009年度の春学期M1ゼミでは、

D.Duffie, K.J.Singleton 著(本多 俊毅, 上村 昌司翻訳)『クレジットリスク ―評価・計測・管理―』,共立出版(2009) (※原書はこちら

を輪講しました。

スケジュールは、以下のようにしました。

5/11(月) 2.1~2.3節
5/18(月) 2.4~2.5節
5/25(月) 3.1~3.3節
6/1(月) 3.4~3.5節
6/8(月) 3.6~3.7節
6/15(月) 4章
6/22(月) 5.1~5.3節
6/29(月) 5.4~5.6節
7/6(月) 6.1~6.2節
7/13(月) 6.3~6.4節

細かいところも取りこぼさずに理解することを目指すというのがゼミ本来のあり方だとすると、上記のペースは無謀です。ですが、こだわりすぎると2章も終わったかどうかだと思います。
今回は前に進むということの方を意識しました。1回あたりのゼミで、少しでも分からなかったところをクリアにできればよいということにしました。
数学部分については、高校数学程度でも理解できるはずの部分については、できるだけ式の展開などをフォローしましたが、全体的には大きく端折りました。

選んだテキストについての感想ですが、ファイナンスの初学者および確率解析の初歩の理解がない人には読みこなすのは難しいテキストだと思います。
私の講義「ファイナンシャル・リスク・マネージメント」と並行して読むと、箇所によっては理解しやすいかもしれません。

とはいえ、数学の議論にあまり拘泥せずに、信用リスクに関して短期間で研究というレベルまでガイドしてくれるテキストも他に思いつかないのも事実で、厳密性へのこだわりを割り切れば近年の研究についても、理論・実証両面についてたくさんの情報が凝縮されていて良いテキストだと思います。

数式や図のレジェンドなどに若干の誤植(原文自体のミスプリを引き継いでいるものがほとんどですが)がありますが、丁寧に読んでいけば気づく部類のものだと思いますし、大学院生が自習できちんと読むのであれば自分で気づいてほしいところです。
(と言いながら、私自身が見落としている部分がたくさんあると思いますが)

夏休み中も、ゼミ延長戦を3回予定しています。

2009年8月6日木曜日

出世

こちらに名前が載っていますが、「副会長」に出世しました。
実際は庶務担当」としての役割をせっせとこなしているだけですが・・・

2009年8月5日水曜日

ICS入試説明会(告知)

一橋大学大学院国際企業戦略研究科 金融戦略・経営財務コース(ICS-FS)では、2009年9月11日(金)に『平成22年度 入試説明会』を一橋記念講堂にて開催いたします。

国際企業戦略研究科の公式ホームページにも開催概要を掲載しております。
詳細は、こちらもご参照ください。


2009年7月31日金曜日

「金融数理の基礎」期末試験の採点答案の返却

「金融数理の基礎」期末試験の採点答案を本日返却するよう手配します。
(採点した答案についてはコピーをとってあります)

1枚目の答案の氏名の近くに書かれた赤い数字が今回の試験の点数です。
また、緑色の丸で囲まれた緑色の数字が、中間試験と宿題ポイントを平常点に換算した最終成績の得点になります。

共同研究室からメールで連絡があると思いますので、8階の共同研究室のドアのところ個人フォルダから受け取ってください。

期末試験の採点結果および最終成績の得点について質問・異議等があれば、8月14日(金)までに直接中川に問い合わせてください。

2009年7月29日水曜日

「金融数理の基礎」期末試験採点コメント(追記)

「金融数理の基礎」の期末試験は24名が受験しました。

略解はイントラネットにアップしました。

全体の採点を終えました。(見直し1回目しましたが、最終結果は異なるかもしれません。)

平均点は問題別に
 問題1:21.58点(/24点)
 問題2:23.08点(/26点)
 問題3:12.00点(/25点)
 問題4:7.83点(/20点)
 問題5:6.75点(/15点)

となっており、全体の平均点は 71.25点(/110点)でした。最高点は92点(2名)で、90点台は全部で3名です。

また、最終成績は前にお伝えしたように
 min(100, roundup(max(0.5×中間得点+0.5×期末得点, 期末得点), 0)+平常点)
として算出することにします。

最終成績は確定したわけではありませんが、現状では
 A(80点以上)に相当する人は12名
です。ICS は成績表に得点が載らないようですが、
上の計算式での最高点は99点(2名)です。

採点コメントを簡単に書きます。

問題1は全体的に良くできていました。(1) は全員正解でした。
が、(3)で多少計算ミスが目立ちました。あと(2)も若干ミスが目立ちました。

問題2も比較的良くできていました。(1) は全員正解だったはずです。
(2)は十分に整理できていない人は若干減点しました。
(3) は計算経過を考慮して間違えていても部分点を与えました。

問題3は全部できていた人は少しでした。(1)または(2)で止まっている人が多かったです。
(3)については難しく考えすぎていた人が見受けられました。宿題で出した問題は一般の p についての出題だったので、特に p = 1/2 の場合を出してみたのですが・・・

問題4は、(1)は出題予告した証明のところでしたので、サービス問題のつもりで出したのですが、不等号の向きが全部正しかった人は思ったほど多くありませんでした。また、式変形や結論の根拠の説明は、私が完全と見なせるものは非常に少なかったです。気持ちをくんだところもあり1点を与えるかどうかのところでは少し甘い判断をしましたが、完全正解するかどうかの判断は厳しくしています。
(2)も出来もかなり予想を下回りました。

問題5は、手つかず(手付けず)の人が少しいました。またT のところを t としたり、normalize して分散を1にしたものを考えたりと、完全に正解の人は少数でした。出題を予告したところなので、もう少し出来ることを期待していました。教科書ベースで丁寧に説明した部分ではないので、全体としては甘めに採点しています。

2009年7月28日火曜日

「フィナンシャル・リスク・マネジメント」レポート課題講評

2回分のレポートの採点を一通り終えました。
週明けにはもう一度見直したいと思います。

レポート課題は昨年度とほとんど同じ(2つめの課題は対象データが違うのと、判別手法を線形判別だけに限定しないというところが異なります)ですが、採点は昨年度よりは少し厳しくしました。
(とはいえ、成績分布的には昨年度とあまり変化はないと思います)

プラスαがあって素点の合計が20点を超える場合は、20点で打ち止めにしています。

課題1:33業種インデックス・ポートフォリオの95%VaR,95%ES の算出およびその考察など

論理性に関しては,私が想定する必要最低限のことが盛り込まれていれば、10点中6点を基準点と与えました。そのうえで、分析内容や説明内容に加点要素があるかどうかを見ています。ただし、加点要素があっても、説明内容にそれを相殺するような大きな減点要素があれば加点を見合わせるなどしています。

今回は自分が設定したポートフォリオに対する1日あたりの 95%VaR と 95%ES をどのように設定したかということと、3ヶ月弱の間の変化をうけて設定した VaR や ES の妥当性をどのように省みるかということがポイントです。

前者については、分散共分散法を使うかヒストリカル法を使うかという点を議論して、系列相関の有無や正規性の検定を行っている人が多くいました。その点は加点要素です。ただし、検定結果の解釈が不明確な人や、検定と実際の選択した計量手法の関係をきちんと考察できていないと判断される人もいました。
また、ヒストリカル法を採用した人も250日分の過去データを使っている人が多かったのですが、なぜ250日分なのかについて触れていない人も多かったです。
もちろん、ヒストリカル法の性格を考えたときに、与えられたデータを最大限使うのが良しと考えるのは当たり前と思ったかもしれませんが、過去何日分のデータを用いて VaR を算出すべきかということについては議論してほしかったです(ちなみに第1回の授業でポートフォリオ構築の参考として提供したデータを使えば2年分のデータを利用できたことになりますが)。

また、VaR の振り返りについては、淡泊な人から細かい考察をしてくれた人まで結構差がありました。
当然、振り返りに力を入れてくれた人は加点要素になります。

構成力についても、10点中6点を基準点にして、図表の使い方が適当か、具体的に用いた計算方法などが過不足なく説明されているか、単純に読みやすい構成か、などの点で、私から見て工夫されている、ポイントがわかりやすいと感じたものに加点しました。
(よほどひどくないと積極的に減点はしていません)

ポートフォリオ構築のアイデアを細かく記述してくれていた人もいました。論理性という点での加点も考慮していますが、今回の課題においてはポートフォリオ構築自体はメインではないので、リスクについての記述と比べてバランスが悪い場合は減点要素にしています。

プラスαとして、仮想ポートフォリオ・ラリーの最終結果で事後の疑似シャープレシオが私を上回っていた4名(実際は5名ですが成績評価対象者は4名でした)に1点与えました。
あとは、レポート内容に独創的な(かつ意味があると考えられる)言及があると認められたものに加点しています。


課題2:デフォルト判別モデルの構築と検証用データの判別


論理性に関しては10点中6点を基準点にして、特に、モデルの選択理由、候補とした財務指標、変数選択の方法、推定された係数の符号関係についての考察、定性的なモデルの考察、などについて適切に説明されているかに注意して加点判断をしています。

指標選択の説明は重視しています。

係数の符号について全く言及していないレポートもありましたが、これは積極的に減点する要因にしています。通常想定される符号と反対になっていても、それなりに無理の無い説明がされていれば減点にはしていません。
他にも定量的な部分だけでなく、「中小企業」を相手にしていることを考慮しての定性的な考察などを行っていれば加点要素になっています。
(全体的に、定性的な吟味には注力されていないという印象です。データ自体の情報が少ないせいもあるかもしれませんが)

構成力についても10点中6点を基準点にして、図表の使い方が適当か、単純に読みやすい構成か、などを考慮して,工夫が見られたり特に分かりやすいと感じたものには、加点しました。

線形判別以外の二項ロジット・モデル、判別木(回帰木)モデルなどを行った人でそれなりに有効な結果を出している人には、オリジナリティということでプラスαの1点を加えています。

また、判別精度ポイントに関してですが、何もしない場合は13社の貸倒損失が出るということで13ポイントになります。ポイントが13より低くなっていれば機会損失を多く出すことなく貸倒損失を減らしていて、モデルがworkしたと見なせますから、2点与えました。13ポイントの人で並んだ人にも1点与えました。

2009年7月24日金曜日

「ファイナンシャル・リスク・マネジメント」期末試験答案【返却】

「ファイナンシャル・リスク・マネジメント」期末試験の採点答案を返却します。
(採点した答案についてはコピーをとってあります)

赤字の点数は100点満点での点数です。
これを最終的に60点満点に換算しますが、今のところ
 「6×(期末試験の点数の正の平方根)」の小数部分を切り捨て
で換算しようと考えています(決定ではありません)。
(100点が60点に、81点が54点に、64点が48点、・・・という対応なので実際の試験の点数よりは
成績へのウェイトは有利になります)

共同研究室からメールで連絡があると思いますので、8階の共同研究室のドアのところ個人フォルダから受け取ってください。

採点内容やコメントについて質問・異議等ありましたら、8月7日(金)までに直接中川まで連絡をください。ただし、コピーした答案を見ての検討が必要となりますが、今後は学会や出張などで大学を離れることも多くなりますので、対応についての回答が直ちに出来ない可能性があることをご理解ください。